CD-Rが読めない

他のPCで書き込んだCD−Rが読めないというトラブル?が最近多く寄せられています。
読めなくて当然という状況なのですが、背景にはCD-Rドライブが普及途上にあるという現状と、使用者の知識不足があります。

皆さんはCD-Rに書き込みさえすれば、そのCD-Rは無条件で他のPCのCD-ROMドライブで読めると思っていませんか?

答えはNo!です。
皆さんはCD-R書き込みソフトに二種類(メーカではありません)あることを知っていますか?
それはプリマスタリングソフトパケットライトソフトの二種類です。これらは用途がまったく違うと考えてください。

プリマスタリングソフトで書き込んだものは汎用性が高く、ほとんどのCD-ROMドライブで読み出し(再生)が可能で、データCDだけでなく音楽CD、ビデオCDの作成も可能です。ハードディスクに格納されているファイルをISO9660形式のCD-ROMに落とす場合にプリマスタリングソフトが使用されます。ISO9660形式のCD-ROMはWindowsはおろかMacintosh、UNIXでも読み出すことができる汎用性の高いフォーマットです。
それに対してパケットライトソフトはデータ保存に特化した書き込みソフトです。このソフトで書き込む場合にはあらかじめCD-RをUDF(Universal Disc Format)形式でフォーマットする必要があります。一度フォーマットしたディスクに対してはフロッピーディスクやハードディスクに書き込むのと同じ操作で書き込むことができます。プリマスタリングソフトのように特定のアプリケーションソフトを使用しているという意識をもたず、OSの機能で書き込みをしているように動作するソフトです。
最近のPCではほとんどがCD-R/RW搭載となっていますので、これらのPCにはこのソフトもあらかじめインストールされています。
問題はパケットライトソフトでCD-Rに書き込みを行い、当該CD-RをCD-ROMドライブしか搭載していない別のPCに読み込ませようとした場合に発生する可能性があります。パケットライトソフトで書き込んだUDF形式のCD-Rを一般のCD-ROMドライブで読み出す場合には、書き込み終了時に”終了処理”を行う必要があるのと、読み出し側で対応したリーダソフトが必要になります。(CD-RWでは不要です)
パケットライトソフトによっては終了処理を行うことでリーダソフトも書き込んで、読み出し側での読み出し操作時にインストールされるものもありますが、あらかじめ読み出し側PCにリーダソフトをインストールしておく必要のあるパケットライトソフトもあります。

このような特性を理解せずにパケットライトソフト使っていると、「データが入っているから」とCD-Rを渡された側でパニックに陥ってしまいます。
自分のCD-Rドライブでは読めるからと終了処理を省いたり、パケットライトソフトで書き込んだことを相手に伝えなかったりと、ほとんどが書き込み側の落度です。パケットライトソフトの使用は自分の環境内にとどめておくのが正解だと思います。
すべてのPCにCD-R/RWが搭載されれば、パケットライト・リーダソフトもインストールされるので問題ないわけですが
他人に渡す場合には、少々面倒でも汎用性の高いプリマスタリングソフトで書き込んで渡すべきです。
パケットライトソフトのリーダソフトは各メーカから無償でダウンロードできます。
代表的なところを挙げておきますので以下の表を参考にしてください。
メーカ名 プリマスタリングソフト パケットライトソフト
ロキシオ Easy CD Creator 5 DirectCD 5
アプリックス WinCDR 7.0 PacketMan
ビー・エイチ・エー B's Recorder GOLD5 B's CLiP5
プロジー nero 5.5 InCD 2.0