CPUの交換

成功すれば最も延命効果が高いのがCPUの交換(アップグレード)です。
しかし、下表を見てください。
デスクトップ用CPU                    2003年4月現在
メーカ 名 称 コア名称 クロック
(モデルナンバ)
バス
クロック
形 状 マザー側
形状
Intel Pentium - 〜233MHz 66MHz CPGA,PPGA Socket 7
Celeron Covington 266,300MHz 66MHz SEP Slot 1
Celeron Mendocino 266〜433MHz
PentiumII Klamath 233,266,333MHz 66MHz SECC
PentiumII Deschutes 266,300,333MHz
350,400,450MHz
66MHz
100MHz
SECC/SECC2
PentiumIII Katmai 450M〜600MHz
533,600MHz
100MHz
133MHz
SECC/SECC2
PentiumIII Coppermine 550M〜1.0GHz
533M〜1.13GHz
100MHz
133MHz
SECC/SECC2
Celeron Mendocino 300〜533MHz 66MHz PPGA Socket 370
Celeron Coppermine 533〜766MHz
800M〜1.10GHz
66MHz
100MHz
FC-PGA/FC-PGA2
Celeron Tualatin 900M〜1.4GHz 100MHz FC-PGA2
PentiumIII Coppermine 500M〜1.1GHz 100MHz FC-PGA/FC-PGA2
PentiumIII 533M〜1.13GHz 133MHz FC-PGA/FC-PGA2
PentiumIII 1.0〜1.33GHz FC-PGA2
PentiumIII Tualatin 1,1.13,1.20GHz 133MHz FC-PGA2
PentiumIII-S 1.13,1.26,1.40GHz FC-PGA2
Pentium4 Willamette 1.3〜2GHz 400MHz PGA Socket 423
Celeron 1.7,1.8GHz micro-PGA Socket 478
Celeron Northwood 2〜2.4GHz 400MHz
Pentium4 1.4〜2GHz
Pentium4 2〜3.06GHz 400MHz
533MHz
800MHz
AMD K6-2 - 266〜550MHz 100MHz CPGA Socket 7
K6-III - 400〜450MHz
Athlon K7 500〜700MHz 200MHz Card Module Slot A
K75 500M〜1GHz
Thunderbird 650M〜1GHz
Duron Spitfire 600〜950MHz 200MHz CPGA Socket A
Morgan 1.0〜1.2Gz
Athlon Thunderbird 900M〜1.4GHz 200MHz
266MHz
CPGA
Athlon XP Palomino (1500+〜2100+) 266MHz OPGA
Thoroughbred (1600+〜2600+)
(2600+〜2700+) 333MHz
Barton (2500+〜3000+) 333MHz
ここ6年くらいのIntelとAMDのCPUをリストアップしてみましたがかなり複雑です。同じ名称のCPUでも設計の異なるコアを用いていたり、形状が異なっていたり、バスクロックが異なっていたり、使用電圧が異なっていたりと一筋縄ではいきません。

原則的には同じ形状のCPUでよりクロックの高いものに交換したいわけですが、形状が同じでもコアが異なるとマザーボードが認識しない可能性があります。マザーボードメーカは新しいCPUが出ると、BIOSの変更で対処できる場合は新しいBIOSをリリースしてこれに対処します。この場合は利用者がBIOSの更新をすることで、より高性能のCPUに交換することができます。逆に言えばBIOSが対処しなければCPUの交換は難しいわけです。

そのような場合やコア・形状が異なっている場合でも、”ゲタ”といわれる変換ソケットを使用することでアップグレードできる場合があります。
Socket 7の頃は”CPUアクセラレータ”と称して、メルコやアイ・オー・データ機器などからもグレードアップ用の製品が出されていましたが、現在はPower Leap(日本の代理店:ロンテック)から各種の”ゲタ”が出されています。

これはPowerLeapのPL-Neo/Tです。



Socket 370 CPU + ”ゲタ” → Slot 1 マザーボード
Slot 1のPentiumII(Deschutes)400MHzが稼働していたマザーボードに、Power LeapのPL-iP3/TとSocket 370のCeleron(Tualatin)1.4GHzを組み合わせて動作

Socket 370 CPU(Tualatin) + ”ゲタ” → Socket 370 マザーボード(Tualatin非対応)
Socket 370のCeleron(Coppermine)600MHzが稼働していたマザーボード(Tualatin非対応)に、Power LeapのPL-370/TとSocket 370のCeleron(Tualatin)1.4GHzを組み合わせて動作

うまくいけばかなりの延命効果が期待できます。
しかし、似た機能を持つすべてのマザーボードで成功するわけではないので、予め十分な調査を行う必要があります。実際私も失敗した経験があります。
以上はデスクトップやタワー型PCに関してですが、ノート型の場合は事情が異なります。
ノート型の場合はより一層CPUの交換は難しくなります。
まず、CPUの入手が困難です。デスクトップ用CPUのように手軽に購入できませんし、運良く見つけても高価です。
次に、発熱の問題です。ノート型の場合はその大きさからわかるように排熱に難しさを抱えています。高クロックのCPUに交換することで発熱量が増加すれば排熱が追いつかず熱暴走に陥ることもあり得ます。
手元にあるCPUコレクションをまとめてみました。