周辺装置の共有

プリンタをはじめとした各種周辺装置の中には、LAN内で共有できるものがあります。
共有することで周辺装置の数を抑制し、コストを抑えることができます。
一般的に共有可能な装置は以下の通りです。
  プリンタ
  補助記憶装置
  スキャナ(ネットワーク機能を具備した高級機では可能)

1.プリンタの共有

プリンタの共有にはその接続形態により3通りのケースが考えられます。
@特定PCとの直接接続  A外部プリントサーバとの接続  Bプリントサーバを内蔵してLANに直接接続

@特定PCとの直接接続



最も簡単な接続形態です。
LAN上の各PCは、プリンタが接続されたPCを経由して印刷します。
プリンタが接続されたPCではプリンタを共有するように設定し、他のPCではこれをネットワークプリンタとして利用するように設定します。
この形態の場合、プリンタが接続されたPCの電源が入っていない場合は印刷できませんので、プリンタが接続されたPCの電源は常に入れておかなければなりませんし、放置することで休止状態にならないように設定する必要があります。
自分のPCとプリンタ以外に、もう1台のPCの状態も気にしなければならないので、意外に使い勝手がよくありません。


A外部プリントサーバとの接続


@の形態の発展形です。
タバコ1箱程度の大きさのプリントサーバをプリンタに接続します。
プリントサーバはLANケーブルでLANに接続します。
プリントサーバは小さな装置のため消費電力を気にすることなく常時通電しておきます。
こうしておけばプリンタの電源が入っていれば印刷可能です。
各PCはプリントサーバに接続されたプリンタをローカルプリンタとして使用するような設定を行います。
プリントサーバは対応できるプリンタ機種やプロトコル、ネットワーク速度によっていろいろな種類があります。
最も安価なもので6千円程度から入手できます。
プリンタによっては利用できない場合もあるため、事前によく調査する必要があります。


Bプリントサーバを内蔵してLANに直接接続


Aに似ていますが、そのプリンタ専用の内蔵プリントサーバを利用する点が異なります。
この機能を持つのはビジネス用のレーザプリンタで、最初からプリントサーバを内蔵しているものと、オプションで選択できるのもとがあります。
プリンタ専用の内蔵プリントサーバを利用するため、Aの場合より多くの機能が提供されています。
LANで使用するレーザプリンタを新たに購入する場合は、この形態のものがお勧めです。


2.補助記憶装置の共有

内蔵・外付けのハードディスク、フロッピーディスク、MO、CD-ROM、DVD-ROM等の補助記憶装置をLAN上で共有することが可能です。
特に大容量のハードディスクを持ち、これを他のPCに利用させる場合、そのPCはファイルサーバという位置付けになります。
ファイルサーバではディスクを二重化したり、定期的に内容のバックアップを取ったりすることで万一の事態に備えます。
ハードディスクは消耗品と考えたほうがよく、いつかは故障すると思ってください。
すべてのPCで故障対策(二重化やバックアップ)をとるのは非現実的です。
そこで重要なデータは特定のファイルサーバに格納し、ファイルサーバでの故障対策に万全を期せばデータ消失を防げます。
最近ではCD-R装置が大変普及してきたので、個々のPCで定期的にデータのバックアップを取れるようになってきました。
その程度の対策で十分なデータであれば、それでも構いません。

最近のPCではフロッピーディスクを持たないものが増えてきました。
フロッピーディスクの容量を考えると止むを得ないかもしれませんが、フロッピーディスクを使用するシーンはまだまだたくさんあります。
このような場合、LAN上にフロッピーディスクを備えたPCがあれば、これを共有することで、フロッピーディスクを持たないPCでもフロッピーディスクを利用することが可能です。