インターネットの料金がよくわからない

最近はプロバイダや電話会社(NTT等)からいろいろな接続形態や料金コースのサービスが提供されていて、わかりにくくなっているようです。そこでこれらについて整理してみましょう。
接続形態    インターネット利用料金    料金計算の落とし穴    意外にお得なタイムプラス
接続形態
@ダイヤルアップ接続
自宅からプロバイダの最寄りのアクセスポイントにダイヤルアップする(電話をかける)ことで、その都度回線を接続してインターネットを利用する形態です。
アナログ回線を利用したモデムでの接続、ISDN回線を利用したTA(ターミナルアダプタ)での接続は、ダイヤルアップ接続に該当します。
A常時接続
常にインターネットと接続された形態です。
この形態では定額利用料金が前提で、いくら利用しても毎月一定額を支払えばよいことになります。
専用線による接続、ADSLを利用した接続、光ファイバを利用した接続、CATVを利用した接続がこれに該当します。
一般に高速な(128k〜)常時接続環境が利用できます。

今常時接続というとADSLによる高速接続(1.5Mbps〜 )が主流ですが、今後は光ファイバによる接続も増加してくるものと思います。
Bダイヤルアップによる常時接続
@でも料金さえ気にしなければ常時接続して利用することは可能です。(1ヶ月で13万円ほどになりますが)
NTTの
フレッツ・ISDNというサービスでは、NTTから指定された電話番号にダイヤルアップする形態になりますが、月額一定の料金(2,800円)でプロバイダに接続し放題となります。もちろん@のように必要なときだけダイヤルアップ接続し、終了時に切断するという使い方もできますし、ずっとつないだままという使い方もできます。
ただし、フレッツ・ISDNでは通信速度が64kbpsを保証しておらず、状況により速度が変化することもあります。

  インターネット利用料金

上図のダイヤルアップ接続以外は常時接続が前提になり料金は月額固定料金です。しかし、プロバイダ・回線事業者の形態により、申込みや料金の支払い形態には下図のようなケースがあります。料金の支払先が一ヵ所になるか二ヵ所になるかだけで、定額料金に変わりありません。


上図のダイヤルアップ接続をする場合も考え方は同じで、料金は
回線事業者(NTT等)に払う分プロバイダに払う分とが発生します。
回線事業者に払う分とは、自宅からプロバイダのアクセスポイント等に電話をかけて、回線をつなげている時間に比例して(または固定で)かかる通信料金です。これは普通の通話と同じ考え方です。
プロバイダに払う分とは、プロバイダを介してインターネットにアクセスするサービスの提供を受けるわけですが、このサービスへの対価の支払いです。(プロバイダが各地に設けるアクセスポイントのコスト、そこを経由してインターネットに接続するための専用線のコスト、独自コンテンツ提供のためのコスト等)

これらの料金をどう支払うかで @個別に支払う方法 Aまとめてプロバイダに支払う方法 があります。

@個別に支払う方法 
プロバイダとは電話料金と合算しない料金コースで契約します。
プロバイダへのアクセスは最寄りのアクセスポイントから行います。
電話会社からは通話料金と通信料金を合算した額が徴収されます。
プロバイダからは契約料金コースに応じ利用料金が徴収されます。
アクセスポイントは同一市内のものを使うのが原則です。市内通話は3分10円(昼夜間)であるのに対し、隣接区域では90秒10円と倍になります。
Aまとめてプロバイダに支払う方法
プロバイダとは電話料金と合算する料金コースで契約します。
プロバイダへのアクセスは
合算料金コース専用のアクセスポイントから行います。
つまり、専用のアクセスポイントの場合、利用者は0120-xxxxのように電話会社に対しては料金を支払わないのですが、プロバイダに支払う料金の中に電話会社に支払う通信料金も含まれ、プロバイダが電話会社に支払っています。
この料金コースで契約していながら、@と同じ一般のアクセスポイントからアクセスすると、電話会社からも通信料金が取られてしまい通信料金を二重に支払うことになります。
@Aどちらが得か
インターネットの利用が電子メールだけなどのように利用時間が短時間の場合や、市内にアクセスポイントがない場合にはAがお得かもしれません。




料金計算の落とし穴
プロバイダにしても電話会社にしても、定額で無制限使用の契約でない場合は、課金単位に注意して下さい。

 例 i・アイプラン3000(NTT)
同一区域内の1電話番号に一カ月3,000円で7,500円分の通信が可能で、7,500円を超えた分は通常料金となるサービス

通話料金は通常3分8.5円ですから、
   7,500円÷8.5円×3分=2,647分=44.1時間
通信できそうですが、これは理想的な場合です。

ここで重要なのは、
通話料金の課金単位は3分(1度数)だということです。つまり、電話をかけて1秒で切っても、3分きっかりで切っても通話料金は1度数分の8.5円だということです。(市内通話)

例えば接続して30秒間のメール受信後、すぐに切断する操作を繰り返したとき、合計何分の利用で7,500円になってしまうか考えてみます。この場合、30秒(0.5分)8.5円ですから、
   7,500円÷8.5円×0.5分=441分
しか通信できません。

もっとも、これは3,000円で44.1時間通信できるものと誤解したためで、3,000円で7,500円分の利用はできていますので得であることに変わりありません。

インターネットにアクセスする場合は、小刻みに接続・切断するのではなく、一旦接続したら連続して利用し、切断するときは課金単位の区切りで切断するよう気をつけるとコストパフォーマンスがよいのですが、なかなかうまくはいきません。
なお、プロバイダの課金単位はプロバイダ毎に違いますので確認して下さい。


意外にお得なタイムプラス(NTT)
市内通話にNTTを利用している場合、タイムプラス(INSネット64ではINSタイムプラス)というオプションサービスがあります。これは月額200円払うと下表のような割引が受けられるサービスです。対象は市内通話のみで、通常の通話もダイヤルアップによるインターネットの通信も対象になります。市内宛の長電話やダイヤルアップによるインターネット接続(同一市内アクセスポイント利用)が多い場合はお勧めです。
通  常 タイムプラス
昼・夜間
8:00〜23:00
3分8.5円 5分8.5円
深夜・早朝
23:00〜8:00
4分8.5円 7分8.5円